箱根山(箱根町)の噴火警戒レベルの引き上げを受け、観光庁を所管する太田昭宏国土交通相は8日の会見で、国内外の旅行業者に対し、旅行者らへの正確な情報提供を文書で要請したことを明らかにした。噴煙が上がる大涌谷周辺以外の施設や交通機関は平常通り営業し、立ち入り規制も町内のごく一部に限られていることを指摘し、「旅行者の安全を前提に、観光に関する風評被害の防止に努めたい。正確な情報発信が大事だ」と強調した。
菅義偉官房長官(衆院2区)も同日の会見で「気象庁を中心に関係自治体や火山の専門家と連携して注意深く監視し、正確な情報提供に努める」と表明。「影響は大涌谷周辺だけで、箱根全体ではない。安全のための必要な措置は講じられている」とし、旅行者らに冷静な対応を呼び掛けた。