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横須賀の声広く発信 空母交代で市民団体本格始動

社会 | 神奈川新聞 | 2015年5月8日(金) 03:00

原子力空母交代を問う活動を本格化させる市民団体メンバー=横須賀市役所
原子力空母交代を問う活動を本格化させる市民団体メンバー=横須賀市役所

 米海軍横須賀基地に配備されている原子力空母の今秋までの交代を機に、空母の安全性などを問う横須賀市の市民グループが10日の集会を皮切りに活動を本格化する。この問題について意見交換する地域集会や市民アンケートなどを通じ、多くの市民の声を集め、広く発信していく。

 「原子力空母母港化の是非を問う住民投票を成功させる会」は、2008年9月から同基地に配備されている原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)が今秋までに同型の原子力空母ロナルド・レーガンに交代するのに合わせ、全市的な問題として議論する必要性を訴えるプロジェクト「市民アクション」を発足させた。

 主な活動内容は三つ。空母に搭載される原子炉の構造や事故を想定した放射能被害予測、原子力防災対策の遅れといった問題を記載したリーフレットを市内全域の12万5千戸へ配る。二つ目は、1万人規模の市民アンケートの実施で、空母配備への「賛成」「反対」を含めた市民の意見を集約する。三つ目は、住民が意見交換する地域集会を市内5地区に分け、24日から順次、開いていく。

 同会は10日午後5時からヴェルクよこすか(同市日の出町)で開く「市民アクションスタート集会」を皮切りに、これらの活動を一斉に始める。同会共同代表の新倉裕史さんは「空母交代は基地の固定化、恒久化につながる。『このまま横須賀は空母の前線基地として在り続ける』という米国の意思表示であるわけだが、それに対して市民がこの段階でしっかりモノを言うことが非常に大事」と話す。

 市民の意識を探るアンケートでは、「横須賀に配備されている原子力空母が今年後半に交代することを知っているか」「原子力空母に関する米軍、日本政府や市の安全対策をどう思っているか」-など、自由記入欄を含め四つの質問を用意。アンケート用紙は店舗に置くほか、戸別訪問、街頭配布などを通じ、1万人からの回答を目指す。

 同会は、家族や隣人ら5人以上から回答を集める「呼びかけ人」を募集している。集計はレーガン配備前の8月中を予定しており、結果は日米両政府などに向け、市民の意見として公表するという。メンバーの沢園昌夫さんは「GW配備から7年がたつ間に、新住民も増えている。この問題を新鮮な気持ちで考える機会をつくりたい」と話している。問い合わせは同会電話046(827)2713。

 
 

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