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「さらなる真相解明を」 オウム・高橋被告に無期判決

社会 | 神奈川新聞 | 2015年5月1日(金) 03:00

判決後に会見し、さらなる真相解明を求めた高橋さん(中央)ら遺族や被害者=東京・霞が関の司法記者クラブ
判決後に会見し、さらなる真相解明を求めた高橋さん(中央)ら遺族や被害者=東京・霞が関の司法記者クラブ

 1995年3月の地下鉄サリン事件で殺人罪などに問われた元オウム真理教信者高橋克也被告(57)の裁判員裁判で、東京地裁は30日、「不特定多数の乗客を死亡させる危険性が高いと知りながら、事件に関与した」として、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。

◇遺族、被害者それぞれの思い

 3カ月半の長期にわたった高橋克也被告の裁判員裁判が終わった。一連のオウム裁判では最後の一審で、地下鉄サリン事件などの重大事件が審理された。だが事件に至った背景や真相は、遺族や被害者が望んだほどには明かされず、判決後に会見した関係者はさらなる真相解明を求めた。

 裁判では、確定死刑囚を含む27人が証人として出廷。初公判から見守り続けた地下鉄サリン事件遺族の高橋シズヱさん(68)は無期懲役とした判決を評価しつつ、「当時の記憶が薄れているだけでなく、証人の利害関係もあって、(真相解明は)難しい」と刑事裁判の限界を口にした。

 教団に一家3人の命を奪われた坂本堤弁護士=当時(33)=の同期生として同弁護士の救出活動に関わり、教団による被害者支援を今も続ける中村裕二弁護士も会見に同席。法律家として、刑事裁判の手続きは理解しつつも「優秀な人がなぜ教団に引きつけられてしまったか。(坂本事件が起きた)25年前から分からなかったが、この裁判でも分からなかった」と残念がった。

 高橋さんは、教団の事件に関わった死刑囚がテロ対策の研究者と面会した例を挙げ、「なぜサリンを作り、なぜ殺人集団になったのか。これからも真相に迫ってほしい」と、裁判以外での真相解明を求めた。

 法廷での高橋被告を、残念な思いで見つめていたのは、教団に猛毒のVXガスを浴びせられる被害に遭った永岡弘行さん(76)だ。事件に関わった責任感が欠如したような態度で、この日も手を修行時の形に組み、判決文の朗読を聞いていたように見えた。「彼はまだ常識の世界で生きていない」。脱会活動の中で出会った、妄信的に教祖をあがめる信者の姿と重なったという。

 「マインドコントロールの恐ろしさを、教育の場でもっと教えてもらいたい」。事件の根深さをあらためて見せつけられた永岡さんは、若い世代が再び過ちを繰り返さないよう、力を込めた。

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