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地下構造をスキャン 温地研の現場から<4>

社会 | 神奈川新聞 | 2015年4月24日(金) 11:48

 箱根で地震や温泉と関係していると思われる熱水はどこから来たのだろうか?
 この問題を解明するには、地下の構造を推定する必要がある。近年、医療分野ではエックス線CTスキャンにより手術しなくても体内部の様子が分かるようになった。この原理を地震学に応用した「地震波トモグラフィー」という方法を用い、地下内部で地震波が伝わる速度の3次元的分布を求めた。地震波は硬い岩石を伝搬するときは速く伝わるが、マグマや熱水が存在する場所では遅く伝わる性質があり、地震波速度分布から地下の情報を得ることができる。

 その結果、箱根の下、深さ5キロから15キロにかけて地震波が遅く伝わる領域が存在することが分かった。深さ10キロ付近では横波の速度が顕著に遅く、図のようにこの場所でのマグマの存在を示唆している。

 一方、地震が発生するより浅い場所では横波に加え、縦波の伝わる速度も遅い場所がある。岩石中に熱水が存在する領域では、縦波も横波も遅く伝わる性質があり、マグマから発生した熱水が豊富に存在している場所だと解釈できる。

 地震波の解析から、マグマ・熱水、地震活動の関係が“目”に見えるようになってきた。
(温泉地学研究所研究員 行竹 洋平)

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