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廃棄の日報は「目的終えた」 南スーダンPKOで統幕

社会 | 神奈川新聞 | 2016年12月20日(火) 01:02

情報公開請求で「不開示決定」とした理由が示された通知書。「既に廃棄しており、保有していなかったことから、文書不存在につき不開示としました」と記載されている(布施さん提供)
情報公開請求で「不開示決定」とした理由が示された通知書。「既に廃棄しており、保有していなかったことから、文書不存在につき不開示としました」と記載されている(布施さん提供)

【時代の正体取材班=田崎 基】南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣されている陸上自衛隊施設隊が、首都ジュバで大規模な戦闘が起きた今年7月7~12日にまとめた日報をわずか3カ月足らずで廃棄していた問題で、統合幕僚監部は19日、神奈川新聞社の取材に対し「(規則の例外規定に当たる)『短期に目的を終えるもの』としたため、保存期間を1年未満とした」と回答した。

 南スーダンではこの期間に、政府軍や反政府組織による大規模な戦闘があり、270人以上が死亡、非政府組織(NGO)の施設が襲われ女性職員がレイプされたり、略奪が行われた。

 ジャーナリストの布施祐仁さんが、現地派遣隊が作成したこの期間の「日報」を情報公開請求したところ「既に廃棄」とされた。

 理由について統合幕僚監部は「当該日報は、現地派遣隊が部隊活動状況を上級部隊に報告するために作成されたものであるため、報告を終えた時点で使用目的を達することになり、報告の終了をもって廃棄とした」と説明した。

 布施さんは「国民や国会による検証を可能にするために文書を保存するという公文書管理法の理念にまさしく反する恣意(しい)的な運用によって、廃棄していて到底許されない」と話している。

 
 

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