
災害時の救援物資を備蓄するため、日本赤十字社県支部が建設したサテライト倉庫の落成式が25日、南足柄市関本の市文化会館などで行われた。横浜市中区にある同支部災害備蓄倉庫を中核倉庫に、県内5カ所ほどに設置するサテライト倉庫の第1号。同支部と関係者ら約30人が完成を祝った。
落成式で、同支部の近藤晶一事務局長は「災害時に相模川や酒匂川などによって県内が分断されたとき、被災者への救援物資の配布などで役立てる備蓄倉庫は、地元の理解と支援の証し」と述べ、加藤修平南足柄市長らが歓迎のあいさつをした。
サテライト倉庫第1号は、同市から土地を無償で借り受けて建設。平屋で床面積約130平方メートルで建設費約1500万円。救援物資として毛布3300枚、懐中電灯や歯ブラシなどの緊急セット千セット(1セット4人分)、ブルーシート550枚を備蓄している。費用は約1400万円。災害時、全国からの救援物資の一時保管場所の機能も果たす。
同支部は2013年度、大規模災害時に県民への緊急物資の配備体制強化について中期事業計画を策定。その中で既設の横浜市立みなと赤十字病院(同市中区新山下)前の同支部災害備蓄倉庫を中核にして、14年度に南足柄市、15年度中に箱根町と県東部、さらに16年度以降に2カ所の計5カ所程度のサテライト倉庫の設置を計画している。
【神奈川新聞】