少年3人の逮捕を受け、男子生徒(13)の通っていた川崎市川崎区の市立中学校の校長(57)は27日、取材に応じ、「事件に進展があったとはいえ、ご不幸には変わりがない。ご冥福をお祈りしたい」と、涙をこらえながら心境を語った。
校長は25、26の両日、家族と面会し、男子生徒の遺体を前に焼香した。一方、遺体発見現場には足を運んでいないという。電車で通勤途中に通るが、「余りにもむごい場所なので、近づけなかった」と言葉を詰まらせながら明かした。
男子生徒は年明け以降、一度も登校していなかった。校長は危険を察知できなかったとした上で、「欠席が続いた時に、学校としてもっと手だてを深く考えるべきだった。反省するところはあると思う」と述べた。
同校は心のケアのため、来週から2週間かけて全校生徒約600人と面談し、現在の心境などを聞き取りする方針。
市教育委員会は27日夜、臨時会議を開き、原因究明と再発防止に向けた検証委員会を発足させることを決めた。来月3日、市が設置する検証組織と合同の初会合を開く。
福田紀彦市長は「市民も悲しみを共有している。こういう事件を二度と起こしてはいけないと強く思っている」とコメントした。
【神奈川新聞】