長時間労働や賃金未払いなど、労働問題の相談支援を行っている首都圏青年ユニオンの山田真吾事務局長(32)が31日、横浜市中区の市健康福祉総合センターで「ブラック企業の現実~いま、労働の現場で何が起こっているか~」と題した講演会を開いた。
山田事務局長は、多くの若者が非正規就労や残業代未払いの状況にあるといい、「労働者が搾取されている現状がいまだにある」と指摘。同ユニオンへの相談内容の多くが「時間外割増賃金や深夜割増賃金の未払い」「社会保険・雇用保険の未加入」「有給休暇の未取得」と説明した。
こうした状況を受け、職場に労働組合がなかったり、非正規雇用で加入できなかったりする労働者が同ユニオンに加入することで、会社との団体交渉を実現し、労働環境を改善してきた事例を紹介した。
山田事務局長は「泣き寝入りして職場を去ったり、諦めて我慢したりする前にユニオンに参加して声を上げてほしい」と呼び掛け、「労働者がものを言えなくなる環境を減らしていくことが労働環境の改善に大切」と訴えた。
講演会は日本ジャーナリスト会議(JCJ)神奈川支部の主催。
【神奈川新聞】