ナショナルトラスト運動発祥の地・鎌倉の取り組みを学ぶ出前授業が30日、鎌倉市立七里ガ浜小学校で開かれた。4、5年生約100人が、地元の取り組みの歴史を学び、自分たちにできることを考えた。
1964年、鶴岡八幡宮裏の御谷(おやつ)の森に宅地開発計画が浮上したのを機に、作家・大佛次郎らが土地の買い取りを呼び掛け、国内初のナショナルトラスト運動が起こった。
授業では三井住友信託銀行CSR推進室の石坂彩さんが講師役を務め、映像資料を使って経緯を説明。50年間、自然の保全活動に取り組み続けている公益財団法人鎌倉風致保存会の活動などを紹介し「鎌倉の景観を守るため、みんなにはどんなことができる?」と問い掛けた。
児童たちは「チラシやポスターで呼び掛ける」「ごみ拾いや草刈りのボランティアに参加する」と意見を出し合っていた。
「世界中から観光客が訪れる鎌倉の魅力を次世代へ残せるよう、皆さんもできることをしてください」と石坂さんが呼び掛けると、児童たちも力強くうなずいていた。
出前授業は、ナショナルトラスト推進啓発活動として、同行と教育関連会社「TREE」(横浜市中区)が主催した。
【神奈川新聞】