小中高校生の「特命子ども地域アクター」26人がNPOや商店街など14のまちづくり団体に参加した経験を語る発表会が25日、横浜市中区で開かれた。約90人が参加し、子どもたちは「商店街も工夫で活性化できる」などと報告、団体側からは「マンネリ化を解消したい」といった次世代に期待する声が聞かれた。
参加事業は、「かながわ子どもの地域社会参画会議」(NPO法人ミニシティ・プラスなど6団体)が地域の担い手育成を目指し、2011年度に始めた取り組み。子どもたちは活動を通じて社会性を学び、団体側は子どもの新鮮な発想から活性化を狙う。18年度までに、子どもたちの提案を予算化する「こどもまちづくり基金」(仮称)の設立も目指している。
14年度は、横浜市男女共同参画推進協会、横浜都筑文化プロジェクト、いせはら樂市樂座、川崎の3商店街、三浦半島食彩ネットワーク、神奈川フィルハーモニー管弦楽団など14団体が受け入れ、子どもたちはイベントや商品の企画、スタッフ業務などに携わった。
鋼管通り商栄会(川崎市川崎区)でイベントを企画した横浜市立荏田南中1年の直枝遼茉君(13)は「初めは活気がない商店街だと思ったが、イベントをやったら大成功。達成感があった」、湘南メディアネットワーク(藤沢市)で取材活動をした県立神奈川工高2年の松澤海斗君(17)は「面白かった。積極性を出すことが重要だと思った」などと報告。
団体側も「大人の押し付けではない、子どもたちのためのイベントができた」(海の森・山の森事務局=横浜市港北区)などと意義を語った。
【神奈川新聞】