
逗子海水浴場のあり方や規制について市民らが議論する検討会が13日、逗子市役所で開かれ、最終報告書の取りまとめに向け意見を交わした。海の家の営業終了時間や音楽の利用などに関する規則について、「現状維持」と「緩和」、「条件付き・一部緩和」に分かれた意見を一本化せず、最終報告書に併記することになった。
検討会は2月初めにも平井竜一市長に報告書を提出する。平井市長は市民と意見交換する「まちづくりトーク」での意見なども踏まえ、今夏に向けた規制のあり方について再検討に着手するが、和田修芳座長は「規制緩和の方向の内容になる」などとの見解を示した。
報告書案に収録されたアンケート結果によると、海の家の営業終了時間について、規制を強化した昨夏と同じ午後6時半までの現状維持を求めたのは4人。これに対し、緩和は7人、条件付き・一部緩和は7人だった。
この日の議論では、海の家を束ねる逗子海岸営業協同組合が、前回求められた規則順守のための取り組みとして、(1)出店者の誓約書と出店名簿を市に提出する(2)違反者は除名を含め処分する-ことなどを表明。その上で、午後9時までの営業延長を求めた。
これに対し、複数の委員らから「近隣住民は長らく迷惑を被ってきた。緩和は尚早だ」などの反対意見が出た。一方、「逗子の海がどうあるべきかを議論すべき」との指摘のほか、「アンケート結果を尊重する必要もある」といった声もあった。和田座長は「午後8時までが落としどころか」と述べた。
昨夏は全面禁止された海の家での音楽についてのアンケート結果は、現状維持が8人、緩和0人、条件付き・一部緩和が10人だった。和田座長は「津波発生時のアナウンスなど防災的な観点からも、FM放送はあってよいのでは」とまとめた。
【神奈川新聞】