視覚障害者の外出考える 寒川でシンポ
社会 | 神奈川新聞 | 2015年1月12日(月) 03:00
◇街中での経験語る
視覚障害者の安全な外出について考えるシンポジウムが11日、寒川町の町民センターで開かれ、視覚障害者ら約100人が参加した。全盲や目の見えにくい人たちから「無灯火の自転車とぶつかった」「最近の車はエンジン音が静かなので、目の前に来るまで気付かず、怖い思いをしている」といった街中での経験が語られた。
都市政策や社会福祉などを専攻している斉藤進・産能大教授がコーディネーターを務め、視覚に障害がある5人がパネリストを務めた。1人で外出時に危険だと感じたり、困ったりした体験をそれぞれ語り、バスの乗車順が分かりにくく、待っている人とトラブルになってしまうといったケースも紹介された。
来場者からは「白杖(はくじょう)を持って歩いていると、周りの人や車が避けてくれる。白杖に守られていると感じている」「(困ったときに)周りの人が声を掛けてくれるかという話をしているが、自分からも声を出しましょう」などの意見が上がった。
シンポジウムはNPO法人「県視覚障害者福祉協会」(鈴木孝幸理事長、会員約450人)が主催した。
【神奈川新聞】