本格的な降雪シーズンを控え、箱根町社会福祉協議会が「雪かきボランティア」を募集している。町内では高齢化で雪かきできる人が少なくなり、積雪で高齢者や障害者らが自宅で孤立するケースが多く発生しているといい、地域の人たちによる手助けが必要不可欠となっている。
箱根では例年、深い所で40センチほどの積雪がある。昨年2月の大雪では仙石原地区で約110センチも積もったという。
近年は高齢化で雪かきを行える人が少なくなり、高齢者からは「持病の薬がなくなったのに家から出られず医者に行かれない」「車庫まで灯油を取りに行けなくなり、こたつしか暖をとる方法がなくなってしまった」との声が聞かれるという。
雪かきボランティアは2013年に発足、14年2月の大雪で初めて活動した。この時はボランティア5人が30分~1時間かけて元箱根、宮城野、仙石原地区の住宅計8軒の玄関先から道路までの階段や通路の雪を取り除き、除雪材を散布した。雪をかき終えると、高齢者からは何度も感謝の声を掛けられたという。
町社協の曽我眞さんは「雪かき当日はもちろんのこと、これをきっかけに近くで助けを必要としている人のことを知り、いざというとき支え合える地域になれば」と、意義を語る。箱根では積雪時に国道など幹線道路の通行が制限されることが多く、地域内での住民同士の助け合いが求められるという。
ボランティアは中学生以上であれば誰でも登録できる。都合がいい曜日や時間などを事前に申告。積雪で外出が困難となった高齢者らから要請があり次第、近くに住むボランティアに出動を依頼するという。
問い合わせ・申し込みは、町社協電話0460(85)9000。
【神奈川新聞】