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発達障害の中高生を支援 横浜市が取り組み

社会 | 神奈川新聞 | 2015年1月2日(金) 12:14

「くらす」では、桜井さん(右)をはじめ発達障害者支援に長く携わる人が対応している=横浜市港南区
「くらす」では、桜井さん(右)をはじめ発達障害者支援に長く携わる人が対応している=横浜市港南区

通常の中学・高校に通う発達障害の子どもを主な対象にした学齢後期障害児支援事業が、横浜市で取り組まれている。発達障害が原因になっている人間関係や日常生活の課題をフォローし、家庭と学校、医療機関をつなぎながら子どもの成長を支える。思春期の子どもに特化した発達障害の支援事業は全国的にも珍しく、注目を集めている。

小児療育相談センター(同市神奈川区)の独自の取り組みを2001年度に事業化した。医師の診察を受けられる同センターと横浜市総合リハビリテーションセンター(同市港北区)、相談事業のみの学齢後期発達相談室「くらす」(同市港南区)が事業所で、いずれも相談は無料。13年度は計425人が新規で診療を受け、再診や相談対応などは延べ1万1735回に上った。

事業の特徴は、知的に遅れのない発達障害の子どもたちを主な支援対象にしていることだ。

同市障害児福祉保健課によると、発達に不安がある就学前の子どもには、地域療育センターの支援がある。小学校では同センターが巡回サポートを行うほか、学級担任が子どもをフォローできることも多い。だが、中学校では教科ごとに指導教員が変わり、学習内容も難しくなる。そのため、中学生になって壁にぶつかって初めて発達障害に気づく人も少なくないという。

3事業所とも最も多い相談対象は通常学級に通う中学生で、「小学校は何とか乗り切れても、中学校でつまずくという話はよく聞く」と同課の担当者。中学・高校期の支援は「子どもがつまずくことなく大人になっていける」ことにも通じるという。

横浜市北部に住む女性(47)は14年4月から「くらす」を利用している。長男(14)は中学2年生。1年生の時に担任から成績や友人関係のトラブルを心配されたことをきっかけに、インターネットで見つけた「くらす」に月に1回程度、両親で通うようになった。

長男の忘れ物について相談すると「言葉で注意するのではなく、目に入るところに持ち物を置いておくといい」と具体的なアドバイスを受けられた。「くらす」の利用後は「親子がぶつかる機会が減った」という。医療機関の紹介も受け、長男は診断を受けて通院も始めた。女性は「本人が得意なこと、苦手なことがはっきりして対策が立てやすくなった。相談に行くのは勇気がいるかもしれないが、一歩踏み出せる」と実感している。

13年12月に開所した「くらす」は、ことし9月までで子どもや保護者ら100人の相談支援を行った。「人数は思っていたよりも少なかった」と話す室長の桜井美佳さんは「ここに来たら発達障害だ、となるわけではない。お子さんが学校や人間関係で困っていることの背景が分かれば、対応できることは多い」と呼び掛ける。

事業所は、今後も増設していく予定だ。担当者は「ニーズはやればやるだけ増えると考えている。困りごとがあるなら、気軽に相談してほしい」と話す。

【神奈川新聞】

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