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【社説】大雪被害 集落の孤立対策を急げ

社会 | 神奈川新聞 | 2014年12月29日(月) 09:15

今冬は積雪の時期が早く、各地で深刻な被害が出ている。年末年始も日本海側を中心に大雪になるとみられており、政府は普段雪の少ない地域でも降雪の可能性があるとして注意を促している。雪深い地方へ帰省する人は特に、日程に余裕を持つなど慎重な行動を心掛けたい。

12月に入ってから北海道や新潟、徳島などで相次いだ雪の被害は、いずれも深刻なものばかりだ。これらを人ごとと受け止めるのではなく、近年の気象災害の激しさや多様性を念頭に、わがこととして受け止めるべきだろう。

中でも、現実に降りかかることとイメージし、備えておくべきは中山間地などにある集落の孤立である。大雪による倒木で道路が寸断され、一時的に1200人以上が孤立した徳島県の西部では通信が途絶え、停電も発生。陸上自衛隊が出動するなど対応に追われた。

こうした集落では、過疎化とともに住民の高齢化が加速している。外とのつながりが絶たれた場合に支援を急ぐだけでは足りず、そうした事態にあらかじめ備えて通信手段や食料、水などを備蓄することが欠かせない。自治会が中心となり、まずは備えの点検をしておきたい。

集落の孤立が対岸の火事でないことは、内閣府が10月にとりまとめた農漁村に関する調査結果からもうかがえる。それによると、地震や土砂崩れなどで孤立する恐れがある集落は全国に約1万9千。中山間地に集落が点在する長野や高知、大分などに目立つが、神奈川も100集落余りに可能性があるとされた。

実際、首都圏が2週連続で大雪に見舞われた2月半ばには、相模原市内の一部地域で住民が孤立。消防や市の職員が安否確認に向かい、除雪作業を行った。

もとより、首都圏で暮らす私たちは雪に不慣れである。2月の大雪では横浜で観測史上7番目となる28センチの積雪があり、川崎市内の東急東横線元住吉駅で列車の衝突事故が起きた。交通がまひしたのに加え、歩行中の転倒や車のスリップも多発し、暮らしに大きな影響が出た。

気象災害への備えは、もはや夏や秋にだけしておけばいいというものではない。土地土地の状況や季節に応じて考え、絶えず見直す必要がある。そうした自助をベースに共助や公助を積み重ねていく以外に、命や暮らしを守る道はない。

【神奈川新聞】

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