匿名の内部告発サイト 2015年2月に本格始動
社会 | 神奈川新聞 | 2014年12月20日(土) 03:00

内部告発者が身元を隠したままジャーナリストに情報提供できるインターネットサイトの始動に向けて開設者らが19日、都内でシンポジウムを開いた。駿河台大専任講師の八田真行さん(35)は「実際の運用までに利用者側のスキルを高めていきたい」と説明。来年2月ごろの本格始動を目指す方針を示した。
サイト名は「内部告発」を意味する「Whistleblowing(ホイッスルブローイング)」。シンポジウムでは、開設の経過や米外交公電を暴露した「ウィキリークス」が果たした役割などを八田さんが解説し、実際にサイトを使って匿名化の仕組みを説明した。
八田さんは「世界各国の大手メディアが独自の告発サイトを立ち上げている。国内でも大手新聞社が独自に稼働させ始めた。選択肢が生まれることに意味がある」と狙いを明かした。
大手新聞社や通信社の記者のほかフリーライターや編集者、セキュリティーエンジニアら約50人が出席。神奈川新聞の記者を含め、十数人が受信者として名乗りを上げている。
八田さんは「サイトの役割は『土管』のようなもので、情報が通過していくだけの機能しかない」と強調。受信者となるジャーナリスト向けに技術的な研修を行い、匿名情報を扱うスキルを高めてもらった上で登録し、本格稼働させるとしている。
【神奈川新聞】