増加が見込まれる認知症患者への支援を横須賀三浦地区でスムーズに行うための「認知症病診連携便利帳」がこのほど、発刊された。久里浜医療センター(横須賀市野比)が作成し、認知症医療に関する情報が分かりやすくまとめられている。
久里浜医療センターは県の認知症疾患医療センターとして、横須賀、逗子、三浦、葉山3市1町の認知症援助の拠点となっている。その関連組織で認知症の人たちの援助に携わっている機関が集まった「認知症疾患医療連携協議会」で、医師や行政職員、地域包括支援センターなどに利用してもらう便利帳の作成が議題に上り、発刊することとなった。
担当者によると、お年寄りの中には、認知症の恐れがあっても専門の医療機関に行くのをためらいがちな人も少なくないという。早期治療のためにはお年寄りのかかりつけ医らと認知症に関する情報を共有し、連携を強めていくことが求められている。
便利帳はA4判174ページ。「1冊で認知症の援助が便利になる」をコンセプトに、各地域包括支援センター管内の認知症医療に関わっている医療機関を地図付きで紹介。認知症診断や画像診断、専門外来、入院対応など、それぞれの医療機関が認知症医療にどの程度取り組んでいるかが一目で分かる。
気軽に読めるよう、イラストや色使いを明るくするよう努めた。認知症への理解を深めてもらうため、疾患や薬物療法、予防法、栄養管理といった認知症に関する基礎的な資料も載っている。
【神奈川新聞】