東京急行電鉄は16日、2月に東横線元住吉駅構内(川崎市中原区)で起きた列車追突事故を受け、降雪時に安全輸送するための取り組みをまとめ、公表した。
事故原因については、国土交通省運輸安全委員会が調査しているが、同社などの調査では、車輪や、車輪に押し当てて回転を減速、停止させる「制輪子」に油と雪の混合物が付着し、ブレーキ力が低下したと推測されるという。
新たな取り組みでは、約3カ月に1回行っている定期点検で、制輪子の付着物を除去。1時間に降雪2センチ以上や積雪8センチ以上の場合は時速60キロ以下で、降雪3センチ以上や積雪11センチ以上の場合は40キロ以下で運転する。ブレーキが効きにくくなっても事故を避けるため、本数の削減など運転調整を行う。
さらに沿線8カ所に積雪計を新設。こどもの国線こどもの国駅(横浜市青葉区)でホームの屋根が落下する事故もあったことから、増員して除雪体制を強化する。
事故は2月15日午前0時半ごろ、元住吉駅下りホームで発生。停車していた電車に後続の電車が追突し、19人が軽傷を負った。低気圧の影響で14日から15日にかけ、記録的な大雪に見舞われていた。
【神奈川新聞】