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後見制度悪用し2000万円横領 姉に実刑判決

社会 | 神奈川新聞 | 2014年12月13日(土) 03:00

成年後見制度を悪用し、交通事故で重度の障害を負った弟の預貯金約2千万円を横領したとして、業務上横領の罪に問われた川崎市多摩区、無職の女(57)の判決公判が12日、横浜地裁であり、大森直子裁判官は懲役2年6月(求刑懲役4年)の実刑を言い渡した。

大森裁判官は判決理由で、「財産管理を委託した後見人の信頼を裏切り、弟の療養介護費のための預金を費やしており悪質」と指摘。借金返済やパチンコ代などに充てるためという動機についても「身勝手というほかない」と非難した。

判決などによると、同被告は障害を負った長弟の成年後見人として横浜家裁川崎支部から選任された次弟から委託を受け、長弟が受け取った保険金などの財産管理に従事。長弟が障害者施設に入所した直後の2009年9月から12年1月までの間、71回にわたり預金計1988万円を引き下ろして横領した。

◆見過ごし2年以上 家裁「不正 誠に遺憾」

判断能力が十分でない人を支援する成年後見制度を悪用した犯行に対し、横浜地裁は実刑という厳しい姿勢で臨んだ。一方、公判では、後見人を選任した家裁側が2年以上にわたり虚偽報告などの不正を見過ごしていた実態も明らかになった。

成年後見人は、被後見人の財産管理状況を家裁に報告することが義務付けられている。だが被告人質問などによると、家裁への報告を行っていたのは後見人だった次弟ではなく、同被告だった。長弟の障害者施設への入所を報告しなかったほか、書類作成を遅らせたり、入所後も在宅介護を続けているように記載したりするなど、不正を行っていた。

2年以上たってから家裁の調査で発覚。公判で「書類の書き方が分からなかった」と弁明した被告だったが、裁判官から「何も指摘を受けなかったので大丈夫かと思ったのか」と問い詰められると、「そういう気持ちもあった」とうなずいた。発覚後、新しく選任された後見人と毎月5万円ずつ返済すると約束したが、一度も守られていなかった。

横浜家裁は「不正が行われたことは誠に遺憾。今後一層、適切な後見人選任や不正への迅速な対応など、防止に努めたい」とコメントした。

【神奈川新聞】

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