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【社説】カジノ解禁の是非 持論示す機会を生かせ

社会 | 神奈川新聞 | 2014年12月10日(水) 12:04

安倍晋三首相が「成長戦略の目玉」に掲げるカジノの解禁が、衆院選の争点として、あまり候補者の口から聞こえてこない。

治安悪化やギャンブル依存症への懸念が世論に根強いことから、支持離れを恐れ、解禁推進派が主張を避けているのではないか。

その推測が違うと言うなら、経済効果や雇用創出をうたう推進派は堂々と持論を開陳し、有権者の判断を仰ぐべきではないか。

カジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)整備推進法案は、もともと超党派議員連盟がまとめ、自民党と日本維新の会(現・維新の党)、生活の党が昨年12月に議員立法で提出。先の臨時国会での成立を目指したが、衆院解散によって廃案となった経緯がある。

こうした国会の動きを見据え、全国の自治体でも誘致に名乗りを上げており、横浜市も「非常に有望なメニューの一つと捉え、多方面から検討する」として、庁内に検討チームも設けている。

また、行政の姿勢に呼応し、民間企業や地元経済界も誘致に向けて動き始めている。

税金を使わずに民間活力で質の高いサービスを提供する観光施設としてのIRは、確かに魅力的ではある。

整備により巨額の設備投資が生まれることが期待できよう。集客力が高く、収益性の高いカジノを施設の一部に置けば、経済活性化や雇用増が図れる。「公的な管理を行えば健全な娯楽だ」。推進派は明るい見通しを述べている。

一方、反対派は、ギャンブル依存症患者の増加を懸念する。日本ではまだ患者に対応できる機関も多くはない。また、治安や生活環境の悪化、青少年健全育成への影響、反社会的勢力の介入などを不安視する声も根強くある。

今回の衆院選では、経済成長のあり方も争点の一つとなっている。

安倍首相が「成長戦略の目玉」と唱えるIRについて、有権者の前でその是非を問う、またとない機会である。

公約に記すだけでなく、各党の候補者には、積極的に有権者の前で持論を展開してほしい。

法案は廃案となったが、来年の通常国会に再提出される見通しだ。私たち有権者も各党候補者の考えをしっかりと吟味したい。

【神奈川新聞】

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