
米海軍横須賀基地(横須賀市)に配備されている原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)を中核とする第7艦隊戦闘部隊の新司令官、ジョン・アレキサンダー少将は25日、同基地内で記者団の取材に応じ、来年秋までに行う空母交代について「おそらく8月だろう」と述べた。同日、長期航海から帰港したGWは、来春に警戒任務などのために出港、そのまま米国本土に向かい、戻らない見通し。
在日米海軍司令部は、2008年9月から配備しているGWを約25年ごとに必要とされる燃料交換、大規模修繕などのため米国本土に戻し、代わりに同型艦の原子力空母ロナルド・レーガンを新たに配備する。
この日、約3カ月の作戦航海を終えて帰港したGWはメンテナンスを経て、来春にパトロールなどのため横須賀基地を離れる。その後は、レーガンが母港としている米西海岸サンディエゴに向かい、8月に艦船を交代するとみられる。
10月上旬に第7艦隊戦闘部隊司令官に着任したアレキサンダー少将は、空母交代に関し「新しい環境に対し、乗組員がスムーズに移行することが大切だ」と話した。
一方、在日米海軍が弾道ミサイル防衛(BMD)機能を持つイージス駆逐艦2隻を、同基地に2017年夏までに順次、配備する決定をしたことについて、「当然ながら前方展開で配備される艦船で重要だ。同盟国などと危機に対応できる」と指摘。2隻は空母を軸とする第5空母打撃群の傘下に入り、戦力の増強を図る。
今回のGWの作戦航海では、日米の統合演習「キーン・ソード15」などを実施。米軍から約1万人、自衛隊から約3万人が参加し、相互運用性などを高めた。
【神奈川新聞】