
大規模災害で発生する帰宅困難者への対策訓練が20日、開成町吉田島の小田急線開成駅周辺で行われた。参加者約70人が真剣な態度で万一の際の行動を確認した。足柄上地域帰宅困難者等対策協議会の主催で3回目。
訓練は午前10時20分、相模湾を震源とする震度6弱の大地震が発生し、県内の全鉄道が運休となった-という想定。同駅ホームや改札付近にいた帰宅困難者を町職員、警察官らが安全な場所に誘導し、さらに近くの一時滞在施設に避難させた。
また実態に即して今回初めて、同駅に遅れてやって来た帰宅困難者への対応を実施。帰宅困難者は駅員から地図を受け取り、自助努力で最寄りの一時滞在施設に避難した。近隣企業はバスを出し、駅前にいた従業員らを事業所に帰社させる帰宅抑制訓練も行った。
一時滞在施設の開設状況や鉄道の運行状況、駅の滞留状況などの情報受伝達訓練も行われた。担当者は「安全確保の鍵を握るのは情報。課題を洗い出し、次の訓練につなげ防災力を強化したい」と語っていた。
【神奈川新聞】