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【社説】登山届 提出もマナーにしたい

社会 | 神奈川新聞 | 2014年10月19日(日) 09:29

60人以上の死者・行方不明者を出した御嶽山(おんたけさん)の噴火では、登山届の重要性があらためて示された。捜索・救助活動を効率的に進めるには有効な手掛かりとなる。提出の徹底につなげたい。

御嶽山の山頂付近は紅葉シーズンの週末と重なり、登山者でにぎわっていた。突然の惨事に見舞われ、警察や自衛隊などによる捜索・救助が行われたものの、被害の全容把握に時間を要した。

その要因として挙げられたのは登山届の提出者の少なさだった。1日の入山者が最大で数千人とされていたが、提出者は長野側で303人、岐阜側で30人だった。

登山届は、入山者が事前に作成する登山計画書を対象の山域を管轄する警察署に提出する行為。山行期間・ルート、下山予定日、参加者の氏名・住所・連絡先、装備、食料などを記載する。決められた書式はなくメモ程度でもよい。

計画書は入山の際、登山口に設置されているポストに投函したり、警察署に郵送したりする。単独行の場合、家族に渡し、職場に残しておくことも大切で、遭難した場合、早期発見・救助に役立つ。最近は長野、岐阜、山梨などの県警本部や日本山岳ガイド協会がインターネットから提出できるサービスも始めた。

ただ、登山者の意識が追いついていない。県内の警察や自治体でも登山届の提出を呼び掛けているが、提出率は2~3割にとどまっている。ポストを目立たせ、設置箇所を増すことも必要だ。

難易度の高い谷川岳(群馬県)や剱岳(富山県)では登山届が義務化されている。御嶽山の地元、岐阜県は12月から北アルプスを対象に条例を施行、長野県が検討を表明するなど規制の動きが広がっている。

自己責任が原則の登山にあって登山届の義務化がなじまないとの意見もある。登山は楽しいだけでなく、危険なスポーツであることを分かっていながら、誰もが自分だけは遭難するとは思っていない。しかし、万が一遭難すれば、捜索・救助活動により多大な迷惑を掛ける。登山届の提出者から行方不明者に関する情報を入手できる利点もある。

丹沢も間もなく紅葉シーズンを迎える。低山であっても登山届の重要性は変わらない。山岳遭難が増加傾向にあり、マナーの一つとして登山届の提出を習慣付けたい。

【神奈川新聞】

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