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【社説】気候サミット 新枠組みの合意に期待

社会 | 神奈川新聞 | 2014年10月5日(日) 09:41

170カ国以上の首脳らが参加した気候変動サミットが国連本部で開かれ、二大排出国の米国と中国がそろって地球温暖化の防止に積極的に取り組む姿勢を表明した。国別の温室効果ガスの削減目標を盛り込む新たな国際的枠組みづくりの実現に今度こそ結びつけたい。

ここ数年、世界の温暖化対策は停滞している。議論の場である気候変動枠組条約締約国会議(COP)は、京都議定書に代わる国際的枠組みをめぐって先進国と新興・途上国の対立が先鋭化、具体的な進展のない状態が続いている。

米国はブッシュ大統領時代に京都議定書を離脱、中国は経済成長を優先させてきた。温室効果ガスの4割超を排出する米中両国が参加しない枠組みづくりには実効性がないとの指摘は少なくなった。

第20回の同会議(COP20)が年末にペルーで開催され、新枠組みの草案を作成、来年のパリでのCOP21で全ての国が参加する新枠組みの合意を目指すスケジュールになっている。サミットはその機運を盛り上げる狙いもあった。

オバマ米大統領は演説で「排出大国は率先して行動しなければならない特別の責任がある」と明言した。中国の張高麗副首相も来年3月までに削減目標案を出す考えを表明した。安倍晋三首相は気象や防災などの専門家育成の途上国支援を表明したが、焦点の新たな削減目標については「早期に提出する」と述べるにとどまった。温暖化防止に消極的な姿勢を世界に印象付ける結果になったことは残念である。

削減目標に踏み込めない理由は、東京電力福島第1原発事故で今後のエネルギー政策における原子力発電の電源比率が定まっていないことにある。しかし、事故以前の原発頼みの温暖化対策に戻るわけにはいかない。災害にも強い再生可能エネルギーを中心に据えるべきだ。

2009年、鳩山由紀夫元首相は20年までに1990年比で25%削減する野心的な目標を掲げた。海外からは高い評価を受けたが、国内経済界の反発は強かった。目標の前提条件が米中両国の新枠組み参加だったことを思い出したい。

異常気象が各地で頻発している。世界の科学者が参加する気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の最新報告書は、対策が待ったなしであると警鐘を鳴らしている。

【神奈川新聞】

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