認知症の早期発見や公的機関などへの相談に役立ててもらおうと、平塚市は1日、無料で利用できる認知症簡易チェックシステムを県内自治体で初めてホームページ(HP)上で公開した。氏名や年齢といった個人情報の入力は必要なく、質問に答える方式で状態を判断。身近な相談場所も紹介している。
市高齢福祉課によると、市内の高齢者は約6万2千人。このうち、認知症の人は約7100人、軽度認知障害は約8800人と推定しており、65歳以上の4人に1人が認知症か、その予備軍に当たる。高齢化率は24・1%で上昇傾向にあることから、「早期の発見、相談につなげたい」とシステムの導入を決めた。費用は約8万円。
システムは、全国組織「認知症の人と家族の会」が開発。本人向けでは、「知人の名前が思い出せない」「漢字を忘れる」といった10の質問に頻度を答えることで、初期症状が出ている可能性があるかどうかをチェックできる。家族や介護者向けでは「もの忘れ」「判断・理解力の衰え」といった六つの点について質問に答える。相談窓口としては、市内に8カ所ある「市高齢者よろず相談センター」の連絡先を案内しているほか、県内の認知症診療をしている医療機関名簿へのリンクなどがある。
システムのアドレスは http://fishbowlindex.net/hiratsukan/
問い合わせは同課電話0463(21)9621。
【神奈川新聞】