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市大先端研究〈18〉ウイルス 宿主との関係を解明

社会 | 神奈川新聞 | 2014年9月29日(月) 12:44

ウイルスと宿主との関係
ウイルスと宿主との関係

梁明秀教授の研究グループは、エイズやB型肝炎などの難治性ウイルス疾患の病態を解明し、新たな治療法を開発するプロジェクトに取り組む。着目しているのは、ウイルスに感染した宿主細胞内における「ウイルス複製阻止因子」の特定とウイルスによるそれらの「回避機構」の解明だ。

ウイルスとは遺伝情報体であるリボ核酸(RNA)、またはデオキシリボ核酸(DNA)をタンパク質の殻で包んだ粒子。人や動物などの特定の細胞に感染し、増殖する能力を持っている。ウイルスは細胞死やがん化を引き起こし、病気の一因となる。

ウイルスが感染した細胞内では、ウイルスと宿主とが複雑に攻防している。細胞内には、ウイルス分子を特異的に認識できる「抗ウイルス装置」が備わっており、これらをつかさどる分子群が働くことで細胞内に侵入したウイルスの増殖を阻止することができる。

通常、体内にウイルスが侵入すると、インターフェロンという物質が分泌され、「抗ウイルス装置」のスイッチが入る。しかし、ウイルス側も進化の過程でこの装置から回避する手段を確立していることが最近の研究で分かってきた。

梁教授らは、この装置を効率よく稼働させたり、ウイルスによる回避機構を遮断したりすることで、副作用の少ない新たなウイルス感染治療法の開発につながると考えている。

ウイルスの研究は、解析技術の開発によって著しく進展した。調べたいウイルスタンパク質をコムギ無細胞系という方法で簡単に作製し、細胞内のどのタンパク質にどの程度の強さで結合しているのかをすぐに調べることもできる。

横浜市大先端医科学研究センターでは梁教授を中心とした研究チームによりウイルス疾患の次世代治療法や予防法につながる研究を推進。ウイルスと宿主の相互作用を分子レベルで詳しく調べることで、ウイルスの複製や増殖に関わる宿主因子を特定し、それらを標的とした新しいタイプの治療薬の開発を目指している。 (大学院医学研究科・微生物学)

【神奈川新聞】


梁明秀教授
梁明秀教授

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