診療報酬の不正請求の疑いが浮上したことを受け、JA県厚生連伊勢原協同病院は27日、事実関係について「調査中」とする患者向けの張り紙を院内に掲示するなどの対応を取った。
張り紙は「お知らせ」と題し、「詳細が判明次第、改めて報告する」と説明。問題となっている検体検査管理加算4については「(現在は)取り下げている」としている。待合室など院内各所に張り出され、戸惑いの表情で読む患者らの姿が見られた。
伊勢原市に住む入院中の女性は「張り紙を見て驚いた」と話す一方、「調査中なので」と静観の構え。毎月通院しているという50代の男性は「1円でも間違いがあってはならない。病院は内情が見えにくく、内部監査などのチェック機能はどうなっているのか。事実であれば、目に見える変化が必要」と注文を付けた。
同院では、2010年4月から2年半にわたり、義務付けられている臨床検査の専任・常勤医を配置しないまま同加算4を不正に請求していた疑いが浮上。今年8月末で請求資格を取り下げた上、検証チームの設置を決めた。11月にも検証結果をまとめ、厚生労働省に報告する方針。
【神奈川新聞】