小田原署が、多発する振り込め詐欺の被害防止に知恵を絞っている。注意喚起のPRに焼き印入りのかまぼこを作製し、24日に初披露した。今後も防犯キャンペーンに活用し、さらなる周知を図る考えだ。
防犯かまぼこは縦約12センチ、横約6センチの板付きかまぼこで、「オレオレ詐欺には騙(だま)されない」「振込め詐欺撲滅中」などと焼き印がされている。同署は「小田原といえばかまぼこ。かまぼこでPRしたい」と、管内のメーカーに持ち掛けて実現した。専門業者によるものだけに、刻印やデザインなど“板に付いて”いる。
この日は、5~8月に被害を防止した金融機関14団体の職員らに、感謝状と合わせ、このかまぼこを贈った。徳正厚署長は「ますます弱い立場の人が標的になっている。引き続きご協力を」と要請した。
同署によると、管内では1~8月末までの振り込め詐欺などの発生は26件で、被害総額は約1億700万円。前年を11件約4300万円上回るペース。同署は、6月から署員が高齢者宅を直接訪れて注意を呼び掛けるなど対策を強化している。
【神奈川新聞】