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丹沢のニホンジカ 2月の記録的大雪で多数死ぬ

社会 | 神奈川新聞 | 2014年9月3日(水) 03:00

2月の大雪時の宮ケ瀬湖周辺(宮ケ瀬ビジターセンター提供)
2月の大雪時の宮ケ瀬湖周辺(宮ケ瀬ビジターセンター提供)

2月の記録的大雪で丹沢に生息するニホンジカが67頭死んだことが、県がこのほど公表した2014年度ニホンジカ保護管理事業実施計画で明らかになった。近年例がない2メートルを超える積雪で動けなくなって衰弱死したり、数頭の群れごと雪崩に巻き込まれたりしたと見られている。

県は記録的な大雪を受けて2月15日~5月11日の間、ニホンジカの死亡調査を実施。国・県の関係機関のほか、自然公園指導員、山小屋、林業関係者から丹沢山域での目撃情報を収集、分析した。

その結果、ニホンジカ67頭、ニホンカモシカ11頭の死体を確認した。場所は丹沢に広く見られ、雪が深い北斜面や深い谷筋で目立った。1カ所で複数の死体があった現場は、地形的に雪崩が起きた可能性があるという。

記録的な大雪は2月上旬から中旬にかけて断続的に降り、丹沢では1~2メートルの積雪があった。山間部の道路が長期間閉鎖に追い込まれ、管理人が交代できず、最高峰・蛭ケ岳の山荘では3週間も缶詰め状態になるなどの影響が出た。

ニホンジカの生態に詳しい丹沢自然保護協会の中村道也理事長は「近年は温暖化の影響などで大半のシカが越冬している。今回の大雪は私も初めての経験で、実態は調査の数より2~3倍以上死んだのではないか」と推察している。

◇管理捕獲計画の目標は前年度並み

県はこのほど、2014年度のニホンジカ保護管理事業実施計画を策定した。昨年6月のハンターの滑落死亡事故を受けて14年度は、安全対策を強化して5月から各事業を開始している。

計画によると、管理捕獲の目標頭数は前年度並みの1804頭。内訳は自然植生回復などで584頭、農作物などの被害軽減で1220頭。このほかに狩猟(目標715頭)でも実施する。

13年度の実績は、捕獲目標1777頭に対して1405頭。うち自然植生回復などで517頭(目標557頭)、被害軽減で888頭(目標1220頭)。狩猟は573頭(目標776頭)だった。

シカの生息密度が高い中高標高域で自然植生への影響軽減を目的にした事業分では、県猟友会へ委託する捕獲の強化や、専門的なワイルドライフレンジャーの活動が軌道に乗って目標達成率は9割を超えた。

課題の一つである捕獲の担い手となるハンターの確保は、深刻化する鳥獣被害に対する関心の高まりで、狩猟免許所持者が3694人となり増加に転じた。主体の第1種銃猟免許(ライフル銃や散弾銃など)の増加は5年ぶり。

県自然環境保全課は「2月の記録的大雪でニホンジカがかつてなく多く死んだ。しかし、管理捕獲の必要性を変えるレベルではなく、従来の方針通り事業を進めていく」と話している。

【神奈川新聞】

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