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【照明灯】コンパクトシティー

社会 | 神奈川新聞 | 2014年8月27日(水) 08:42

鉄道と沿線開発は一体的な関係にある。代表的なのは首都圏や関西圏の大手私鉄だ。経営安定を図るために住宅地を開発し、百貨店やレジャー施設などを造った。学校も進出し、沿線文化圏が築かれた▼JR西日本の可部線沿線は広島のベッドタウンとして昭和40年代から宅地化が進み、造成は山裾にまで至った。結果として、もろく崩れやすい地質が土砂災害の大きな要因になった。沿線地域に防災・減災の文化が根付いていれば、という思いを拭い切れない▼災害に強いまちづくりの必要性を痛感させられたのが、来月に3年半を迎える東日本大震災だった。津波の被災地で集落ごと安全な場所に移る高台移転が行われているのも、災厄に学んだ一例である▼今後の人口減少社会で、住宅地が中心市街地から郊外へ広がる圧力は弱まるだろう。都市が拡大から縮小傾向へと転じる中で注目すべきは、郊外化を抑制して市街地を小さく保つコンパクトシティーの発想だ▼災害の危険性が低い土地に都市を再生する。歩ける範囲が生活圏になれば、コミュニティーが再生され、結果として防災情報の共有や避難などの対応にも円滑化が期待できる。防災の観点から都市デザインを考える上で、コンパクトシティーが議論されていい。

【神奈川新聞】

 
 

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