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【社説】キャンプ場の安全、総点検を

社会 | 神奈川新聞 | 2014年8月13日(水) 12:40

今月1日、突然の豪雨に見舞われた山北町中川のキャンプ場で、急に増水した川の中州から避難しようとした一家4人が車ごと流され、母子3人が死亡した。

楽しいはずのアウトドア体験を暗転させた今回の事故は、川遊びの危険性をあらためて見せつけた。悲劇はなぜ防げなかったのか。キャンプ場運営会社の安全管理や県の関わり方も含め、総点検が必要だ。

そもそも河川は自由使用が原則であり、中州や河川敷の使用を規制する法律はない。一般には自然に親しむ利用者自らが気象の急変に備える自己責任が求められる。しかし、それだけで片付けられない課題も浮き彫りにされている。

キャンプ場運営会社は中州をアドベンチャーゾーンと銘打ち、キャンプサイトとして開放していた。中州は「川底と同じ」とされ、避難するときも川を渡らざるを得ないために極めて危険だ。

本来はテントを張らせる場所ではないが、利用者も運営会社の管理区域ということで安心してしまう場合もあるのではないか。営業する運営会社側の責任として、注意義務がより厳しく問われるべきだろう。

一方、河川を管理する県も、中州を開放していることを把握していた。運営会社が無許可で中州に土砂を搬入したことに対しては6回の是正指導を行い、その都度、従わせていた。しかし、中州の使用自体は河川の自由使用の範囲という判断で、それ以上の対応はしなかった。

1999年に同じ山北町の玄倉川が増水し、中州にいた13人が死亡した事故直後も、県はキャンプ場規制のあり方を有識者らと検討したが、「自由使用に伴う危険は使用者自らの責任で回避すべきだ」として規制拡大は見送られた経緯がある。

しかし、近年は「ゲリラ豪雨」など想定外の天候の急変が増えており、より厳しい安全管理が求められている。多くのキャンプ場は利用者の安全を第一に考えて運営しているが、少しでも危険性がある営業を確認した場合には行政が関与できる仕組みも検討すべきではないか。

まだまだ夏本番とあってキャンプ場で楽しむ予定の人たちも多いだろう。川辺でも海辺でも、突然の増水などを想定してテントを張り、ラジオや携帯端末で気象情報を小まめにチェックしながら、自然を満喫してもらいたい。

【神奈川新聞】

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