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【社説】要人の暴言 助長を招く首相の姿勢

社会 | 神奈川新聞 | 2014年8月4日(月) 11:43

暴言に対し、なぜこれほどまで鈍感でいられるのだろうか。再調査の結果、新たなセクハラやじは確認されなかったとした東京都議会や、他者の人格を否定したり、尊厳を傷つけたりする発言を続けているNHK経営委員。子供だましのような弁明や確信犯的な開き直りを、決して看過することはできない。

都議会で妊娠や出産についての支援策をただした女性都議(みんなの党)に「早く結婚した方がいいんじゃないか」などとやじが浴びせられたのは6月中旬。国内外からの厳しい批判を受け、自民党の男性都議が数日後にやじの一部を認めた。

他の部分のセクハラやじについて、自民党の石破茂幹事長は自発的に名乗り出ることを要請。都議会は再調査をしたが、別のやじは確認できなかったとして、幕引きを図ろうとしている。

自浄能力がない。石破氏は自発的な名乗りを求めた際、「次の選挙で審判を受けることになる。今の状況では、自民党は国民や都民から評価されていない」との厳しい認識を示したが、当事者には危機感がないとしか思えない。

4月の衆院総務委員会でも、自民党の議員が「早く結婚して子どもを産まないとだめだぞ」と日本維新の会の女性議員に暴言を吐いていたことが発覚。自民党の体質が問われかねない展開となった。

一方、安倍政権がNHK経営委員に登用した百田尚樹氏の発言も常識を欠いている。

都知事選の候補者の応援演説で他の候補を「人間のくず」と評し、自民党の地方組織の定期大会では、軍隊を持たない南太平洋の島国バヌアツやナウルについて「くそ貧乏長屋で泥棒も入らない」と放言。講演でも「日教組は本当に日本のがん」「南京大虐殺はなく、従軍慰安婦はうそ」などと発言した。

安倍晋三首相は「人間のくず」発言に関連して国会で任命責任を問われた際、「ある夕刊紙は私のことをほぼ毎日のように『人間のくず』と報道しているが、私は別に気にしない」と答弁したが、極めて不見識だ。

NHKは放送法で受信料の徴収を担保されている公共放送だ。民間資本の夕刊紙と同列に論じて問題をすり替えることなど、決して許されない。安倍首相のこういった姿勢が、暴言を助長させていると見なさざるを得ない。

【神奈川新聞】

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