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住宅に猫90匹放置で支援団体 里親探しに奔走 26日平塚で譲渡会

社会 | 神奈川新聞 | 2014年7月25日(金) 10:00

石丸代表(右)らに抱かれる鎌倉で保護された猫たち。丸刈りにされた毛が少しずつまた生え始めた猫も、そうでない猫もいる=たんぽぽの里
石丸代表(右)らに抱かれる鎌倉で保護された猫たち。丸刈りにされた毛が少しずつまた生え始めた猫も、そうでない猫もいる=たんぽぽの里

鎌倉市内のマンションなどに放置されていた計約90匹の猫が保護されてから1カ月。市民やボランティア団体が今も里親探しに奔走している。「傷つけるのは人間だが救えるのも人間」。26日には、平塚市土屋の県動物保護センターで、保護した猫の譲渡会を開く。

1匹が不意に体をのぞかせた。長毛は保護時に丸刈りにされ、今はまだやせ細った骨と皮だけの体だ。

相模原市中央区の「たんぽぽの里」(石丸雅代代表)が運営するシェルターでは、約40匹を保護。10匹近くは死んでしまったが、既に引き取り手が見つかった猫もおり、現在19匹の里親を探している。残る猫も他のボランティア団体などが引き受けてくれた。

鎌倉のマンションと藤沢の民家で多数の猫が見つかったのは6月19日。ふん尿や毛玉が堆積し、すさまじい悪臭が漂う室内にいた。同23日までに計約90匹を保護したが、餌や水を与えられていなかったとみられ衰弱しており、目がつぶれたり骨折したり、皮膚がただれたりした猫もいた。

飼い主だった女性は石丸代表に対し、「同居する男性に飼育を任せていたら増えてしまった」などと説明した。室内の状況から、数年にわたって不衛生な状態で飼育されていたとみられる。

同じシェルターには、同センターなどから引き取られた猫が常時70匹ほど暮らしている。年間の運営費600万~800万円は、支援者らからの寄付やスタッフの持ち出しで賄う。

「楽ではない。けれど、傷つけたのが人間なら、救えるのも人間だけ」。石丸代表の腕の中で、鎌倉で保護された猫がしっぽをゆらゆらと揺らした。毛が少しずつだが伸び始め、回復をうかがわせている。

譲渡会は26日午前10時から。去勢・避妊手術や完全室内飼育などが条件。即日譲渡はしない。

■増え過ぎ…飼育破綻 後絶たず

飼い主が猫の去勢・避妊手術をしなかったために増え過ぎ、飼育が破綻するケースが後を絶たない。昨年9月に施行された改正動物愛護法は非営利団体にも都道府県への届け出を義務付けたが、一般の飼い主は対象外で、効果的な防止策はないのが実態だ。

シェルターなどを運営するボランティア団体「たんぽぽの里」(石丸雅代代表)は今年に入り、川崎市や相模原市などで既に10件の多頭飼育の破綻を確認している。いずれも改正法でも登録や届け出の義務がない一般の飼い主という。

鎌倉の飼い主の女性も同様で、不適正飼育を指導する権限を持つ県動物保護センターは、多頭飼育に至った経緯を把握していない。

飼育ができない猫が同センターに収容されると、成猫であれば里親探しのため1カ月ほど飼育するが、生後間もない場合は飼育に手間がかかるため、すぐに殺処分の対象となる。同センターでは昨年度1年間で猫398匹が殺処分されている。こうした命を救うため、たんぽぽの里など登録する約30の団体・個人が引き取り、里親探しをボランティアで行っている。

多頭飼育の破綻と殺処分を防ぐため、石丸代表は「一定数以上飼う一般の飼い主にも届け出を義務付けるべき」と提起する。

動物虐待として摘発を期待する声も強い。改正法では、飼育放棄による被害を防ぐため、これまでの給餌や給水をせず衰弱させることだけでなく、病気やけがを放置したり、排せつ物の堆積した施設で飼育したりすることなども、新たに虐待の具体的事例として明記。罰則も罰金50万円以下から100万円以下に引き上げられた。

動物虐待に詳しい浅野明子弁護士は「改正法で虐待の内容が具体的に明示された。さらなる虐待防止のためには、摘発することが法の周知にもつながる」と指摘している。

【神奈川新聞】

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