語学や文化を学ぶため日本を訪れているフランス人大学生が8日、県立向の岡工業高校(川崎市多摩区堰)で弓道を体験した。同高弓道部員たちが道具の使い方や所作を丁寧に教え、交流を深めた。
フランス国立先端技術学校で日本語を学ぶ学生14人は、ボランティア団体「芸術海外交流会」を通じ6月末から日本を訪れている。3週間市内でホームステイしながら、主に同高の教室を借りて日本語や日本文化を学ぶ研修を受ける。
学生たちは弓道の歴史や一連の所作などを紹介する映像を見たあと、弓道場に移動。6月の関東大会で3位となった弓道部員たちは身ぶり手ぶりで道具や指の使い方を説明した。学生たちは的をじっと見据えながら、ゆっくりと弓を構えて矢を放ち、見事命中すると歓声を上げていた。
シモン・ペーターシュミットさん(21)は「的を狙うのは集中力がいる。弓を引くとき、体が震えた」。弓道部の岡田啓佑部長(17)は「細かいこつまではなかなか伝えられなかったが、楽しんでもらえてよかった」と話した。
【神奈川新聞】