相模原市制施行60周年を記念した市防災フォーラムが5日、同市中央区の市民会館で開かれ、市民約800人が参加した。有識者らによるパネルディスカッションでは、自らの身は自ら守る「自助」とまちを自ら守る「共助」、近隣で助け合う「近助」でつながる取り組みについて考えた。
パネリストの語り部で防災検定協会理事長の平野啓子さんは、津波から村人を救った「稲むらの火」を例に、「災害時に困難を乗り越えた先人の教えがたくさんある。コミュニティーを強くすることが大事」と強調した。
市自治会連合会会長の田所昌訓さんは「日ごろから自助、共助の部分で自分のこととして受け止めてもらうための啓発が必要だ」などと語った。
基調講演では、フリーキャスターの堀尾正明さんが以前、番組で取り上げた自主防災の先進事例を紹介。地震が日中に発生した際、地域の高齢者を高校生が助ける取り組みなどを映像で紹介した後、「自分たちの地域でも知恵を出してシステムづくりを」と呼び掛けた。
【神奈川新聞】