フラダンスも、あいさつ用のマイクもなし-。関東で最も早い27日に海開きする逗子海水浴場の海開き式(逗子市主催)が、昨夏までとは様変わりする。スピーカーなどで音楽を流すことを禁じる逗子市の改正条例の順守を徹底する。また、昨夏まで式に出席していた逗子海岸営業協同組合は、条例をめぐり係争中とあって、離れた場所に会場を移し独自に行う。
市民グループのメンバーら延べ数十人が参加するフラダンスは、昨夏も式に花を添える目玉の一つだった。しかし3月に施行された改正条例と規則に準拠すると、ダンスに不可欠なBGMを流せない。市は検討の末、今夏は見送ることにした。平井竜一市長や来賓のあいさつも、マイクを使わずに行う予定だ。
昨夏、海の家のクラブ化が問題となった逗子海水浴場では今夏、スピーカーなどを使った音楽や入れ墨・タトゥーの露出、砂浜での飲酒などが条例と規則で禁止される。海水浴客への新たなルールの周知に奔走する市は、「条例を守ってもらうようお願いする市が、条例に違反してスピーカーなどを使うことはやはりできない」と説明する。
一方の組合は、市よりも西側へ会場を移し、例年通り神主による安全祈願の神事を行う予定。昨夏は平井市長も玉串奉奠(ほうてん)を行ったが、今夏は参加しない。
【神奈川新聞】