小田急線相模大野駅構内で車庫からホームに向かっていた車両が脱線した事故から一夜明けた20日、同駅では始発から一部の区間で運転を見合わせたため、足止めされた通勤客らが再開の見込みや振り替え輸送の有無を駅員に尋ねる姿が見られた。
いつもなら始発が動いている時間帯の午前4時50分ごろ、駅員は「脱線車両の収容は完了したが、線路や架線の点検で運行を見合わせている」との説明を繰り返し、都内へ出社するという男性が「昨日は始発に間に合うと言ったでしょうが」と吐き捨てる場面も。
「(隣の)町田駅まで歩くのが今は一番早い」と駅員に伝えられた年配の女性は「歩くのはちょっと厳しい」とこぼし、困り果てた表情を浮かべていた。
午前6時前に新宿行き上り電車から運行を再開するとのアナウンスが流れると、待っていた多くの利用客が改札内へ。続いて6時過ぎ、「間もなく新宿行きが発車します」とアナウンスされると、通勤客や学生らが駆け出してホームに向かい、電車に乗り込んでいった。
【神奈川新聞】