
明かりに照らされたアジサイを車窓から眺められる箱根登山鉄道の「夜のあじさい号」の運行を控え、19日夜に試運転が行われた。色づき始めたアジサイをかき分けるように、電車がしずしずと上り下りした。
箱根湯本-強羅間には約1万株のアジサイが植えられ、梅雨時の風物詩。同区間の標高差は400メートル以上あり、7月中旬まで次々と花が色づいていく。始まりは1973年ごろ、同鉄道の職員がアジサイを植えたこと。80年代半ばには1万株に達し、94年からライトアップが行われている。
「夜のあじさい号」は全席指定で21日から7月6日まで運行。運賃に加え片道310円の座席券が必要となる。ライトアップは7月13日までで一般の列車からも楽しめる。問い合わせは同鉄道電話0465(32)8787。
【神奈川新聞】