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子どもの人生絵本で豊かに 茅ケ崎の作家デビュー作

社会 | 神奈川新聞 | 2014年6月18日(水) 09:37

出版したデビュー作を子どもたちに読み聞かせる加藤さん(右端)=長谷川書店ネスパ店
出版したデビュー作を子どもたちに読み聞かせる加藤さん(右端)=長谷川書店ネスパ店

茅ケ崎市在住の絵本作家加藤晶子さん(35)が5月、デビュー作「てがみぼうやのゆくところ」(講談社、1404円)を出版した。働きながら絵本作りを学び、小さいころからの夢をかなえた。作品に込めているのは、「子どもの人生が少しでも豊かになってほしい」という願い。17日に地元の書店で開かれたイベントでは、自ら著作を手に、子どもたちにメッセージを伝えた。

「はやく おばあちゃんに あいたいなあ」

主人公は、男の子が祖母宛てに書いた手紙の「てがみぼうや」。ポストに入れられた手紙が、風に飛ばされたり、ヤギに食べられそうになったりしながら、目的地にたどり着くまでの“大冒険”を描いている。アクリル絵の具を中心にした温かみのある絵が特長だ。

絵本作家になる夢を抱きつつ、「広く社会のことも知っておきたい」と、大学卒業後は一般企業に就職した加藤さん。働きながら、夜間のイラスト専門学校に通った。ワークショップに参加して絵本作りを学び、2005年から手作りの絵本を制作し始めた。個展などで作品を披露していくうち、「家でじっくり、家族と読んでもらえたら」という思いが強まっていった。

3年ほど前、一念発起し会社を辞め、絵本作りに専念。応募した「てがみ-」が昨年8月、講談社絵本新人賞を受賞し、出版が決まった。「うれしくて、心臓の音が聞こえるくらいどきどきした。形にできて本当に良かった」

加藤さんを支えたのは、小学生のころから抱いていた絵本への思いだった。いつも絵本を読んでくれた母と、絵を描くのが好きだった父の影響からか、絵本が大好きだった。「学校の帰り道も、よく友達とお話を考えながら歩いた」

高校生になり、絵本の原画展で見た絵の美しさにあらためて感動。具体的な夢へとつながった。

作品で描かれるのは、現実には起こらない出来事。だが「手紙が届いたとき、『どんな冒険をしてきたのだろう』と考えると楽しくなるし、ありがたみを感じる。日常の中に絵本があることで、そんなふうに暮らしが豊かになれば」と加藤さん。子どもだけでなく、さまざまな世代に読んでほしいと期待する。

17日には、長谷川書店ネスパ店(同市元町)で読み聞かせイベントが開かれ、加藤さんが自ら朗読。子どもたちは「かわいい」「楽しかった」と喜んでいた。

加藤さんは「『自分の知らないところで、不思議なことが起こっている』という想像力をかき立てる、生命力のある作品を書いていきたい」と次回作への意欲を見せている。

【神奈川新聞】

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