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省エネ+創エネ=収支ゼロ 照明、空調に新システム、大成建設が商業化へ実証ビル

社会 | 神奈川新聞 | 2014年6月17日(火) 03:00

5月末に完成した、大成建設のZEB実証棟=横浜市戸塚区
5月末に完成した、大成建設のZEB実証棟=横浜市戸塚区

大成建設(東京都新宿区)は、年間のエネルギー収支がゼロになる「ZEB(ゼブ)実証棟」を、同社の技術センター(横浜市戸塚区)内に完成させた。1棟の建物のみで、年間の消費量を一般オフィスビルと比べて75%削減。残りの25%を太陽光発電で賄う。同社は実証棟を運用しながら7月から効果を検証し、2020年までに商業化を目指す。

ZEBは、ネット・ゼロ・エネルギー・ビルの略。建物の消費エネルギーを極力減らすとともに、エネルギーをつくり出す設備も持つことで、年間の収支がゼロになる建築物を指す。

75%削減するために、同社が主に取り組んだのが照明と空調だ。照明は、自然光を仕事場の奥の天井面にまで取り入れ、明るさ感を確保。センサーで座席に社員がいるかを検知し、頭上の超高効率発光ダイオード(LED)照明を制御するシステムも採用した。

空調は、風や外気温、人の位置などの計測データから、どの窓を開閉すると快適になるかを教えるシステムを初めて導入。また建物に埋設した配管に排熱で冷たくした水を流し、放射冷却させる。座席の足元付近に吹き出し口も設け、社員一人一人が好みの風量や風向きを選べるようにした。

実証棟で必要となるエネルギーは、屋上に設置した高効率の太陽光パネルと、外壁に張った有機薄膜太陽電池でつくり出す。薄膜電池は従来品より軽量で、形や寸法の自由度も高い製品を共同開発した。

国内の電力消費量の48%が都市部に集中していることから、同社は都市部のビルのZEB化を目指している。ただ課題もある。高層化への対応とコストだ。

実証棟で必要なエネルギー(66キロワット)のうち、外壁の薄膜電池でつくれるのは10キロワットにとどまる。ビルが高層化するほど部屋数が増え、必要となるエネルギーも増えるが、屋上の広さは限られており、薄膜電池の効率をより向上させる必要がある。

またさまざまなシステムを駆使することから、コストも掛かる。同社は実証棟の投資額を非公表としているが、「多くの機能を持たせた付加価値が高い建物で、一般のビルと同じ値段ではできない」(山内隆司社長)。同社は「一般の省エネビルと比べて2割増し程度のコストで建設でき、7、8年で回収できるようにしたい」(加藤美好・設計本部副本部長)との目標を示した。

【神奈川新聞】


建物のエネルギーバランスを分単位で確認できるシステムも導入。省エネへの意識付けにも役立つという
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