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県立藤沢高校の跡地利用 閉校から4年で動きだす

社会 | 神奈川新聞 | 2014年5月22日(木) 13:30

閉校から4年が経過した県立藤沢高校の跡地=藤沢市本町
閉校から4年が経過した県立藤沢高校の跡地=藤沢市本町

閉校から4年が経過した旧県立藤沢高校(藤沢市本町)の跡地利用を模索する動きが、前に進み始めた。市が取得を断念したことを受け、県は特別養護老人ホームや認可保育所など福祉施設の整備を前提に、民間への売却方針を決定。6月下旬には進出を希望する法人からのヒアリング調査を行い、公募に向けた条件整理に乗り出す。

小田急江ノ島線藤沢本町駅近くの高台にある同校跡地は約2万4千平方メートル。築48~54年の校舎3棟をはじめ、図書館棟や体育館がいまも残る。県立大清水高校との統合で県立藤沢清流高校として再編され、2010年3月末で閉校した。

同校はもともと、旧藤沢町立の女学校として出発。1951年に県立高校に移管され、77年に敷地が市から県に無償譲渡された経緯があった。

閉校の翌年、県は市に対して跡地を取得する意向の有無を照会。元は市有地だったことから、市は無償譲渡による“返却”を要望した。県条例では、寄付を受けた土地は元所有者に無償譲渡できるとされているが、寄付後20年が経過した場合は該当しないと規定。50%に減額した上で有償譲渡する方針を市に示した。

市は土地価格を42億~54億円と試算。半額でも多額の出費が避けられず、市議会からは「なぜ、ただで譲った土地を高額で買い戻さないといけないのか」などと反発の声も上がった。

市は昨年12月の市議会で取得断念の意向を表明。併せて県には、周辺の住環境に調和する中低層の建物で、かつ市の課題解決につながる施設用地として活用するよう意見を伝えた。

6月下旬に県が予定しているヒアリング調査はこうした経緯を踏まえたもので、▽高齢者・障害者・子育て世帯向けの住宅▽特別養護老人ホーム▽小規模多機能型居宅介護施設▽認可保育所-などの整備が可能かどうか、開発を希望する法人と事前に意見交換するために企画された。

県は「多様な世代が安心して暮らせるまちづくりのモデル事業として、取り組んでいきたい」と説明。市側は「市の意見をくみ取ってもらえた」と県の姿勢を歓迎した。

ヒアリング調査に先立ち、26日には現地説明会も開催。参加希望の法人は22日午後5時までに申し込む。問い合わせは、県財産経営課電話045(210)2518。

【神奈川新聞】

 
 

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