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市大先端研究〈15〉バイオマーカー タンパク質に注目を

社会 | 神奈川新聞 | 2014年5月2日(金) 12:00

アミロイドβの作用順序
アミロイドβの作用順序

五嶋良郎教授の研究グループは、アルツハイマー病や統合失調症などの精神神経疾患の治療法開発に取り組んでいる。五嶋教授は「病気の程度や進行の具合を推し量るものとして、患者の症状は重要な参考となるが、必ずしも客観的なものとはいえない」と指摘。アルツハイマー病や統合失調症などの精神神経疾患の患者の場合、自分に障害があるということを自覚することが困難で「その程度を客観的に推測する方法はほとんどないといってよい」と話す。

研究グループはアルツハイマー病の病態を解明するため「クリンプ」という分子に着目。クリンプは神経回路やシナプスと呼ばれる神経の情報伝達が行われる場を形成する際、重要な役割を果たすタンパク質で、患者の脳内にはクリンプがリン酸化し、蓄積することが分かっている。

認知機能を低下させる分子としては「アミロイドベータ」というタンパク質が重要視されており、研究グループは、クリンプのリン酸化を介してアミロイドベータが認知機能低下の効果を発現することを動物実験で突き止めた=図参照。

五嶋教授は「これがヒトに当てはまるかどうかは今後の検討課題。クリンプのリン酸化の量を簡単に測る方法が開発されれば、これらの神経疾患の程度を客観的に評価する方法や新しい薬を開発することにつながる可能性がある」との認識を示す。

アルツハイマー病は世界的にも患者数が急増し、この克服は最も重要な課題の一つとなっている。五嶋教授は「何より市民、国民の理解が必要不可欠であり、バイオマーカー(病気の目印となる物資)の確立に向け、患者の協力こそが開く鍵を握っている」と話している。 (薬理学)

【神奈川新聞】


五嶋良郎教授
五嶋良郎教授

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