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渋滞回避なるか 鎌倉で逆回りバスの社会実験

社会 | 神奈川新聞 | 2014年5月2日(金) 10:30

新規循環バス「スーバ」路線
新規循環バス「スーバ」路線

年間延べ2千万人もの観光客が訪れ、慢性的な交通渋滞に悩まされている鎌倉市。市長の諮問機関である市交通計画検討委員会はゴールデンウイーク(GW)の5月3日から5日までの3日間、通常とは逆回りのバスを走らせる社会実験を行う。遠回りでも時間を短縮させる“急がば回れ”作戦。将来的なロードプライシング(道路課金)制度導入も検討し、「2020年開催の東京五輪までに渋滞を解消させたい」との目標を掲げる検討委にとって、最も混雑する時期の社会実験は今後を占う試金石となる。

社会実験を行うのは、市東部とJR鎌倉駅を結ぶ路線。通常の路線バスは、東部から駅まで、県道金沢鎌倉線を通る。だがこの県道は横浜横須賀道路朝比奈インターチェンジから市心部へ向かう観光客の主要流入路でもあり、GWやアジサイが見ごろの6月、秋の行楽シーズンなどは深刻な渋滞が発生。駅へ向かう市民にとって大きな問題となっている。

期間限定で運行される新規循環バスは、県道の明石橋交差点からハイランド地区へ南下し、県道鎌倉葉山線を駅に向かう、東回りに循環するルート。通常と逆回りになることから、「スーバ」と名付けた。期間中は午前10時台から午後4時台まで、20分置きに1日計19便を運行する。

県道金沢鎌倉線の渋滞状況を調べるため、市交通計画課は昨年5月4日、明石橋交差点から駅まで、県道を進む西回りと、渋滞を避ける東回りをそれぞれ乗用車で走行。時間帯ごとの所要時間を測定した。午後1時台は、西回りが1時間半近くだったのに対し、東回りは20分程度だった。

ルートの工夫に加え、「公共車両優先システム」を導入。スーバ通過時に青信号になるよう調整することで、さらにスムーズな走行を図る。同課は「どの程度の時間短縮になるか、結果を精査したい」と話し、今回の利用者アンケートも踏まえ、秋の行楽シーズンなどGW以外の混雑期にも導入していく考えという。

【神奈川新聞】

 
 

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