県は1日、県央地域の養豚場で、豚流行性下痢(PED)の疑いがある豚を8頭確認したと発表した。PEDは昨年10月から全国に広がっているが、県内で確認されたのは初めて。
県は、同養豚場に対して豚の移動自粛を要請するとともに、豚舎や車両の消毒を徹底するよう指導。県内すべての養豚農家約90戸に対しても衛生対策の徹底を求めた。
県畜産課によると、4月30日午前、同養豚場から県央家畜保健衛生所(海老名市)に、食欲が低下した豚が4頭いるという連絡があった。翌1日午前に下痢などの症状がみられた豚が13頭に増え、同所が豚のふん便の遺伝子検査を実施したところ、8頭が陽性と確認した。この養豚場では約460頭を飼育している。
PEDは、子豚が感染すると高い確率で死ぬとされる感染症。口蹄疫(こうていえき)や鳥インフルエンザのような殺処分を必要とする家畜伝染病ではなく、治癒した豚は常通り出荷が可能。人に感染することはない。
【神奈川新聞】