「川崎の男女共同社会をすすめる会」(藤井光子・杉目待子共同代表)は、川崎で暮らし、働いた女性たちのさまざまな活動の歴史をまとめた冊子「川崎の女性のあゆみ2~男女平等を求めて~1970~1980年代」を発刊した。共同代表の藤井さん(63)は「川崎の女性は市民運動を頑張ってきた。その足跡を残したかった」と話している。
「川崎の女性のあゆみ2」は、川崎市男女共同参画センター(すくらむ21、高津区)と協働で市民グループや団体などが講座やワークショップ等を実施する男女共同参画協働事業に採択され、同会が2年かけてまとめた。同会は2007年に「川崎の女性の歩み 1945~75年」を発刊しており、今回はその続編となる。
公害問題が顕在化したり、行政区が増えたり、と川崎が大きく変わる時代に、学童保育づくりや緑を守る運動などの市民活動で、女性がどんな役割を果たしてきたかにポイントを絞ってまとめた。(1)女性運動・国連女性の10年(2)社会教育(3)子ども・教育(4)働く女性・労働問題(5)市民運動-のテーマに分け、それぞれの活動に関わった計34人からの寄稿や聞き書きを掲載している。関係者による座談会も収録した。
自らも学童保育づくりに関わった杉目さん(67)は「市民の要求と行政の課題が一致した時代に運動に携わった方々に聞いたので、時代がくっきりと浮かび上がると思う。これらの運動は、いまの川崎の土台にもなっている」と話している。
冊子は今後、増刷する予定で有料(700円)で購入でき、市立図書館で閲覧できる。また、同会は26日午後2時から、すくらむ21で発刊を祝う集いを開催する。問い合わせは、同会電話044(944)7872。
【神奈川新聞】