日産車体湘南工場の第1地区跡地(平塚市天沼、宮松町)の再開発計画で、「医療・福祉地区」に済生会平塚病院(同市立野町、武内典夫院長、114病床)が移転することが、23日までに分かった。移転・開業の具体的な時期は決まっていないが、同病院は「ベッド数は現状の1・5倍を目指したい」と話している。
同病院は1934年に開設され、内科や外科、循環器内科など16科がある。「建物が老朽化し、駐車スペースも足りない」(同病院)ため移転を検討していた中で、工場跡地の利用について土地の売却先である三井不動産(東京都中央区)と協議していた。
医療・福祉地区は、跡地約18・9ヘクタールのうち約1・2ヘクタールが割り当てられている。移転時期や病床数、現在の建物をどうするかといった点は今後、検討していくという。
三井不動産は「引き続き話し合いを進めていく」としている。
工場跡地の再開発計画では、全体のうち、中央と南側に位置する商業地区計約8・9ヘクタールに進出する大型商業施設として、ショッピングセンター「ららぽーと」が想定されている。日産車体と三井不動産は2012年11月に行った住民説明会では、15年秋から16年春ごろの開業を目指すと説明していた。
北側の住宅地区A約3・1ヘクタールは一戸建てが中心で、西側の住宅地区B約1ヘクタールは高層住宅の建設を見込んでいる。北東側の工業地区約4・7ヘクタールは、日産車体が継続して操業する。
市は25日、都市計画素案を市都市計画審議会へ報告する。市民向けの素案説明会は2回予定しており、28日午後7時から市教育会館(同市浅間町)、29日午後2時から市勤労会館(同市追分)でそれぞれ開く。
【神奈川新聞】