
14日午後3時ごろ、川崎市宮前区鷺沼1丁目の商業施設「フレルさぎ沼」の敷地内にある広場で、街路樹の枝(重さ約20キロ)が落下、下を歩いていた幼稚園に通う女児(6)=同区=の頭部に直撃し、女児は硬膜下出血の重傷を負った。宮前署が事故原因などを調べている。
同署によると、落下したのは高さ20~25メートルのケヤキの枝。枝の太さは最大直径約10センチ、長さ約9メートル。高さ6・4メートル付近で折れて落下した。当時、強風は観測されておらず、折れ口は枯れたような状態で、枝の複数カ所にひびが入っていた。女児は母親(34)と妹(3)と習い事に向かう途中だった。事故直後に救急搬送され手術を受けたが、命に別条はないという。
街路樹を管理する東急ストアによると、ケヤキは商業施設の開業に合わせて1978年に植えられた。東急ストアから委託を受けた管理会社が、植栽や設備などを未明と早朝に見回っていたが、直近の巡回時に異常は確認されなかった。過去にも倒木や枝が落下するなどの記録はなく、定期的な剪定(せんてい)はしていなかったという。
今回の事故を受け、東急ストアは15日夜、枝が落下したケヤキの危険な部分を切り落とす作業に着手。川崎市は市所有の街路樹約4万本のうち、枯れ枝などを中心に4月中に目視点検する方針を示した。
【神奈川新聞】