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【照明灯】党の存立揺るがす「政治とカネ」

社会 | 神奈川新聞 | 2014年4月12日(土) 10:00

「このままでは選挙を戦えない」「国民の信頼を裏切る問題だ」。みんなの党の代表だった渡辺喜美氏に辞任を促す圧力になったのは、こうした党内の声だった

▼二つの言い分は、現代における政党の使命を浮き彫りにしている。政治家は政党に所属することにより、選挙に必要な公認や応援をはじめ、多くの便宜を受けることができる。「選挙互助会」と揶揄(やゆ)される理由でもある

▼前者の発言は現実的な問題であるが、後者の発言こそ政党の根幹に関わる。国民と政治を結び付けるという大切な役割を担うためには、国民の信頼が不可欠である。渡辺氏にまつわる「政治とカネ」の問題は党の存立を揺るがした

▼幹事長だった浅尾慶一郎氏が無投票で新代表に選出された。代表選の対抗馬として松沢成文氏が立候補を模索したが、所属国会議員の意見を受けて断念したという。難局に直面している党内の結束を優先したためらしい

▼波風を立てないという選択は、果たして正しかったのか。候補者同士が論戦を展開することで、国民に党の存在をアピールし、理解を得る絶好の機会を放棄したとも言える。公明正大な主張のぶつけ合いにより壊れるのなら、分裂しても仕方なかろう。未成熟で脆弱(ぜいじゃく)な政党には国民も期待しにくい。

【神奈川新聞】

 
 

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