放射能汚染の不安を抱える福島の親子を招き、支援活動を展開している相模原市の母親グループ「母ちゃんず」の7回目となる保養キャンプが4日、5泊6日の日程を終えた。仲間と離れる寂しさをこらえる母親、再会を約束し合う子ども。最終日にそれぞれの姿があった。
朝-。帰県のバスの出発時間が近づき、うつむき、表情を隠す子どももいた。「楽しかった時間を思い出しながら福島に帰ればいい。友達とも『また絶対会える』と約束した」。5回目の参加となった3年生の女児(8)=福島市=は気丈にそう話した。
寂しさを募らせた小学6年の次女(11)を抱き留めていた母親(44)=いわき市。昨冬に続く参加で、今回また一段と多くの参加者と親交を深めた。
被ばく防護や検査受診をめぐり、地元では周囲と温度差を感じているこの母親は「自分の思いをはき出せる仲間と過ごせる時間は掛け替えのないものだった」と5泊6日を振り返った。「別れは寂しい。でも、キャンプがまた開かれる夏を心待ちに思うことで福島でまた頑張っていける」
今回は、福島から23組65人の家族を町田市の大地沢青少年センターに無料招待し、近隣の山でハイキングや沢遊びをした。
【神奈川新聞】