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【照明灯】島唄の意味

社会 | 神奈川新聞 | 2014年4月4日(金) 11:43

複雑に折り重なった赤い花で知られる沖縄の県花、デイゴ。このマメ科の落葉高木は、4、5月に見ごろを迎える。その咲きようは年によってばらつきがあり、見事に咲く年は災厄を招く言い伝えもある▼1992年発表の名曲「島唄」。繰り返し「風を呼び嵐が来た」と歌われているのは、45年4月の米軍による沖縄上陸だ。「でいごの花も散りさざ波がゆれるだけ」とは、6月23日とされる沖縄戦終結。この曲の「哀愁」というだけでは言い尽くせない深みは、そうした背景があるからだろう▼作詞・作曲は宮沢和史さん。ある取材に「たった一人のおばあさんに聴いてもらいたくて作った歌」と答えている。初めて訪れたひめゆり平和祈念資料館で、ひめゆり学徒隊の生き残りの女性に出会い、激しい戦闘で多くの罪なき住民が犠牲になったことを知る▼「捕虜になることを恐れた肉親同士が互いに殺し合う。極限状況の話を聞くうちにぼくは、そんな事実も知らずに生きてきた無知な自分に怒りさえ覚えた」。命を守り平和を祈る、穏やかな詩句に潜む憤慨▼その宮沢さんがボーカルを務めるバンド「ザ・ブーム」が、12月の解散を発表した。デイゴが見ごろの今の時季、あらためて「島唄」の意味をかみしめることにする。

【神奈川新聞】

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